無中生有とはありもしないのに相手に’あるように’見せかけて、相手の判断を惑わす計略であるが、最後まで相手を欺きとおすのは困難である。そこで機を見て「無」から「有」の状態に転換し、一気に畳み掛けるのである。ポイントはこの転換のタイミングと言える。軍閥の中で名の知れた董卓は異民族討伐、黄巾賊討伐の実績のある。
そのため、董卓を招聘することを袁紹らは反対し、宦官は何進の裏切りを知っていた。そして何進を討つ。これに袁紹、袁術らは激昂し、宦官誅殺を開始した。張譲は少帝、陳留王を連れて脱出するが、自決してしまう。宮中の外で少帝らは董卓と出会い、保護された。そして董卓による権力掌握がスタートした。帝を手中に収めた董卓であるが兵力が決定的に足りない。兵隊を前日の夜にこっそり城外へ脱出させ、翌朝援軍という名目で入城させた。宮中らは董卓の兵隊の多さに圧倒された。そして本物の軍隊が到着し、董卓はその軍事力で一気に時代の寵児となったのである。